COLUMN 不動産売却コラム

2026/09/21(月)

不動産売却は離婚時どうする?財産分与の進め方

離婚する際、持ち家がある夫婦にとって「家を売るべきか」「住宅ローンが残っていても売却できるのか」「売却したお金はどう分けるのか」は大きな問題です。不動産は預貯金のように簡単に分割できないため、財産分与を進める前に状況を整理しておく必要があります。

特に確認したいのが、不動産の名義、住宅ローンの契約内容と残高、そして現在の不動産価値です。離婚後のトラブルを防ぐためにも、感情だけで売却を決めるのではなく、査定結果やローンの状況を踏まえて夫婦で方針を決めましょう。

離婚するとき不動産は売却したほうがよい?

離婚時の持ち家には、大きく分けて「売却する」「夫婦のどちらかが住み続ける」という選択肢があります。

売却するメリットは、不動産を現金化することで財産分与を進めやすくなる点です。たとえば、住宅ローンを完済して売却費用を差し引いた後に資金が残れば、その金額をもとに財産分与について話し合えます。

一方、子どもの学校や生活環境などを理由に、どちらかが住み続けたいケースもあるでしょう。その場合は不動産の所有名義だけでなく、住宅ローンの債務者や連帯保証、ペアローンなどの契約状況にも注意が必要です。

離婚しただけで住宅ローンの契約関係が自動的に変更されるわけではありません。住み続ける人とローンの契約者が異なる場合などは、金融機関への確認が必要です。

離婚時の不動産売却で最初に確認する3つのこと

まず確認したいのは「不動産の名義」です。登記事項証明書などを確認し、夫または妻の単独所有なのか、共有名義なのかを把握しましょう。

次に住宅ローンです。現在の残高だけでなく、誰が債務者なのか、連帯債務や連帯保証、ペアローンになっていないかなど、契約内容まで確認します。

3つ目が不動産の現在価値です。不動産会社へ査定を依頼すれば、現時点でどの程度の価格で売却できそうか判断する材料を得られます。

離婚時には「不動産の名義・住宅ローン・査定価格」の3点を早い段階で整理することが重要です。

なお、査定価格がそのまま手元に残るわけではありません。実際の売却では住宅ローンの返済に加えて、仲介手数料や登記関係の費用などが発生する場合があります。

売却したお金はどう財産分与する?

財産分与では、婚姻中に夫婦が協力して形成した財産が対象となります。不動産についても、夫婦の協力によって婚姻中に取得したものであれば、一方の単独名義であっても財産分与の対象となる可能性があります。

不動産を売却する場合は、売却代金から住宅ローンの返済や売却に必要な費用などを差し引き、残った財産をどのように分けるか話し合うのが基本的な考え方です。

ただし、婚姻前から所有していた財産や、婚姻中であっても相続・贈与によって取得した財産は「特有財産」となり、原則として財産分与の対象になりません。

また、財産分与は必ず機械的に半分ずつになるとは限らず、個別事情によって判断が異なることがあります。名義だけを見て「自分の家だから相手には権利がない」と判断しないことが大切です。判断が難しいケースは弁護士などへ相談しましょう。

住宅ローンが残っているならアンダーローン・オーバーローンを確認

住宅ローン返済中の不動産を売却するときは、売却見込み額とローン残高の関係が重要です。

売却によって住宅ローンを完済できる状態は、一般に「アンダーローン」と呼ばれます。この場合は売却代金で住宅ローンを返済し、売却費用などを差し引いて残った財産について財産分与を検討できます。

一方、売却しても住宅ローンを完済できない状態が「オーバーローン」です。不足分を自己資金などで補って完済できなければ、通常の方法では抵当権を抹消して売却することが難しくなります。

住宅ローンの返済そのものが困難な場合には任意売却という方法が検討されることもありますが、金融機関の同意が必要です。オーバーローンだからと自己判断せず、金融機関や専門家に相談しましょう。

離婚前に夫婦で決めておきたいこと

離婚に伴って不動産を売却するなら、できるだけ離婚前から売却方針を話し合っておくことが重要です。

「家を売るのか、どちらかが住むのか」「いくらで売り出すのか」「どこまで値下げを認めるのか」「売却に必要な費用を誰が負担するのか」「売却後のお金をどう分けるのか」などを整理しましょう。

特に共有名義の不動産全体を売却する場合は、共有者全員の同意が必要です。一方が売却を希望していても、もう一方が同意しなければ家全体を勝手に売却することはできません。

合意した内容は口約束だけにせず、必要に応じて離婚協議書などの書面に残すことも検討します。不動産売却と財産分与を同時に考え、離婚後に問題を持ち越さないことがポイントです。

離婚時の不動産売却では、まず不動産の名義、住宅ローンの契約状況・残高、現在の不動産価値を把握することから始めましょう。売却して現金化すれば財産分与を整理しやすくなる場合がありますが、住宅ローンや名義の状況によって適切な方法は変わります。

不動産の査定や売却方法は不動産会社、住宅ローンは金融機関、財産分与など法律上の判断は弁護士、税金については税理士など、必要に応じて専門家へ相談しながら進めることが大切です。

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