2026/10/05(月)
空き家を放置するリスクと早期売却の重要性
相続した実家や転居後の自宅などが空き家になり、「今すぐ困るわけではないから」と、そのままにしている方もいるでしょう。しかし、空き家は人が住まなくなると換気や清掃、修繕の機会が減り、建物の劣化に気づきにくくなります。さらに、庭木や雑草、防犯面の問題などによって近隣へ影響を及ぼす可能性もあります。
空き家を所有しているだけでも固定資産税や管理費などの負担は続きます。今後住む予定や活用する予定がないのであれば、問題が深刻化してから対処するのではなく、早い段階で売却を含めた選択肢を検討することが大切です。
目次
空き家を放置すると起こる5つのリスク
空き家を長期間放置すると、まず問題になるのが建物の老朽化です。屋根や外壁などが傷み、状況によっては部材の落下や倒壊につながるおそれがあります。
また、庭の雑草や樹木が伸びて隣地や道路にはみ出したり、害虫・害獣が発生したりすることもあります。不法侵入やごみの不法投棄など、防犯・衛生面で問題になる可能性も無視できません。
さらに、所有者は空き家を利用していなくても固定資産税を負担し、定期的な清掃や修繕にも費用がかかります。遠方にある実家などの場合は、現地までの交通費や管理業者への委託費も考えなければなりません。
空き家は「使っていないから費用がかからない不動産」ではなく、所有している限り管理の手間とコストが発生する資産です。
空き家を放置すると固定資産税が高くなる?
空き家について「放置すると固定資産税が6倍になる」と聞いたことがある方もいるかもしれません。しかし、空き家になっただけで直ちに固定資産税が6倍になるわけではありません。
住宅が建つ土地には住宅用地の特例があり、200平方メートル以下の小規模住宅用地については、固定資産税の課税標準が価格の6分の1となります。
一方、2023年12月に施行された改正空家等対策特別措置法では、放置すれば「特定空家等」になるおそれがある空き家を「管理不全空家等」として市区町村が指導・勧告できる仕組みが設けられました。
管理不全空家等や特定空家等について市区町村から勧告を受けると、住宅用地特例の対象から外れることがあります。
つまり重要なのは、「空き家=すぐ増税」ではなく、「適切に管理せず、行政から勧告を受けた場合に税負担が増える可能性がある」という点です。
「まだ売らなくてもいい」が売却を難しくすることも
「いつか売却しよう」と考えながら何年も放置していると、その間にも建物は古くなっていきます。
雨漏りや外壁の傷み、設備の故障などが発生すれば、購入希望者から見た物件の印象にも影響します。状態によっては、売却前に修繕や残置物の処分などを検討しなければならないケースもあるでしょう。
ただし、「築年数が古いから売れない」と自己判断する必要はありません。建物にはほとんど価格が付かなくても、土地を評価して古家付き土地として売却できるケースがあります。
売却するか迷っている段階でも、不動産会社に査定を依頼すれば、現在の価格の目安や考えられる売却方法を把握できます。
空き家は解体してから売ったほうがいい?
古い空き家だからといって、すぐに解体するのが最善とは限りません。
空き家の売却方法には、中古住宅として売る方法、古家付き土地として売る方法、建物を解体して更地にしてから売る方法、不動産会社に買い取ってもらう方法などがあります。
建物を解体すれば土地の状態が分かりやすくなる一方、解体費用が発生します。また、住宅を取り壊すことで、原則として住宅用地の特例を受けられなくなる点にも注意が必要です。
そのため、先に解体業者へ依頼するのではなく、建物を残した状態で売却できる可能性も含めて不動産会社へ相談するとよいでしょう。
「古いから解体する」のではなく、売却価格・解体費用・税負担などを比較して判断することが重要です。
使う予定のない空き家は早めに査定しておこう
空き家だからといって、必ず売却しなければならないわけではありません。将来自分や家族が住む予定があれば適切に管理して保有する方法がありますし、立地や建物の状態によっては賃貸などで活用できる可能性もあります。
一方、今後住む予定がなく、賃貸などで活用する予定もないのであれば、早めに売却を検討する価値があります。
まずは査定を受け、「現在いくらくらいで売却できそうか」「建物を残したまま売れるか」「更地にしたほうがよいか」「仲介と買取のどちらが適しているか」といった選択肢を整理しましょう。
空き家を所有している場合に避けたいのは、売却しないことそのものではなく、方針を決めないまま長期間放置することです。
建物の老朽化や近隣トラブルが進んでから対応を始めると、修繕や草木の処理など余計な負担が発生する可能性があります。まず現在の建物の状態と不動産としての価値を把握し、「売却」「活用」「継続して管理する」のどれが自分に適しているのかを検討しましょう。特に将来的に売却する可能性が高い空き家なら、早めに不動産会社へ相談しておくことが、管理負担を長期化させないための第一歩です。
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